かかりつけ歯科医について

平成28年12月1日 当院は厚生労働省より、予防のための定期管理(メンテナンス)をより専門的に行う「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」に認定されました。


かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所とは?

厚生労働省が新たに定めた、むし歯や歯周病の重症化予防のための画期的な新制度です。
全国約70,000件の歯科医院の数%が認定されています。

「50歳以上の約半数が歯周病によって抜歯を経験している」
「不定期に通院している人ほど抜歯の本数が多い」

一方で、「定期的にメインテナンスの為に通院している人は新たなむし歯の発症が少ない」

厚生労働省はこの現実を受けて、これまでの「症状が出てから虫歯処置や抜歯をする、処置が終われば通院をやめてしまう」歯科医療の現状を改め、虫歯にさせない・歯を失わないための継続的な検査やメインテナンスが組織的に行える歯科診療所の要件を定め、運用を開始しました。


かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所に認定されると具体的にどうなるのか?

むし歯になりそうな歯へのフッ素塗布が毎月保険で行えるようになります。

歯周病の治療が終わり、歯周病の状態が安定した患者様は毎月のメインテナンスが保険適用になります。ご不明な点がございましたらお電話もしくは窓口にてお尋ねください。

急患の方の診察も従来通り行いますので、ご安心ください。

今後とも地域医療のため、スタッフ一同研鑚を積みよりよい歯科医療を提供できるよう努めて参ります。よろしくお願いいたします。


かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所に認定されるためには?

下記の要件を満たしている歯科医院のみが厚生労働省より認定されます。

1.医療安全対策及び、高齢者の口腔機能管理に係る研修を受けている常勤の歯科医師が在籍していること
2.歯周病予防やメンテナンスができる常勤の歯科衛生士が在籍していること
3 .在宅医療を行う医科や緊急時の連携している保険医療機関があること
4.AED・酸素・救急蘇生薬剤など緊急時に対応できる設備、器具などがあること
5.滅菌・感染防止に必要な設備があること
6.今までに訪問歯科診療や歯周病のメンテナンス、補綴物の維持管理を行ってきたこと


かかりつけの歯科医師がいる人は、いない人に比べて寿命が長い

という事実が、多摩市に住む高齢者1万3066人の追跡研究によって調査した研究で明らかになったと、首都大学東京大学院教授の星旦二氏によって発表されました。

40代、50代~64歳までの4,443人の5年間の追跡調査では、歯茎の腫れや虫歯がない人ほど生存率が高いことが判明し、「口腔ケアは全身ケアのきわめて重要な導入口であり、命を延ばすだけでなく、要介護の予防にもなる。歯科は人生を豊かに生きることに大きく貢献できる。」と、星氏は語っています。

またスウェーデンでは1970年代から定期的な歯のメンテナンスを国民に義務付けてきた(最低3ヶ月に1度は歯のメンテナンスを受けるという義務)結果、現在80歳で平均25本の歯が残っているという驚くべき成果が現われています。(入れ歯の人口はわずか1.7%)

一方、日本では痛くなったときに歯科医院に通うというスタイルの結果、80歳でわずか9本の歯が残っているのが現状です。